都道府県別にみた健康・栄養関連指標の状況と総死亡および疾患別死亡率

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タイトル別名
  • Dietary intake and health behavior in relation to total and disease-specific mortality in Japan: An ecological analysis
  • トドウフケン ベツ ニ ミタ ケンコウ エイヨウ カンレン シヒョウ ノ ジョウキョウ ト ソウ シボウ オヨビ シッカン ベツ シボウリツ

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説明

目的 21世紀における我が国の健康寿命の延伸等を実現するために,一次予防に関する地域住民全体に対する働きかけをより強化していくためには,当該地域における特性やリスク等を十分に把握することが不可欠である。そこで,食事および生活習慣と総死亡,およびがん,循環器疾患による死亡との関係について,都道府県を単位とした検討を行った。<br/>研究方法 2001~05年国民健康・栄養調査のデータセットを用いて,都道府県別および男女別に BMI,歩行数,栄養素等摂取状況の年齢調整平均値,および喫煙・飲酒習慣の年齢調整割合を求めた。総死亡,およびがん,循環器疾患による死亡率(対10万人)については,人口動態特殊報告(2007年)の値を用いた。stepwise 法による重回帰分析により偏相関係数を求めた。<br/>結果 BMI とは,男女とも急性心筋梗塞,脳内出血による死亡率と正の相関があった。胃がんとは男女とも負の相関が示された。食塩相当量と死亡率の関係では,男女とも脳内出血と正の相関があり,男性では全死因,女性では脳梗塞および全脳血管疾患とも正の相関が示された。飲酒習慣は男性の脳梗塞や食道がんと有意な正の相関が示され,アルコール飲料は男女とも食道がんと正の相関を示した。その他,いくつかの栄養素および食品群の摂取や身体活動で総死亡・疾患別死亡率と有意な関係が認められた。<br/>結論 本研究は生態学的研究ではあるが,わが国の公衆衛生上の貴重な資料であると考える。

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参考文献 (16)*注記

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