Relational coordination 尺度日本語版の信頼性・妥当性の検討

  • 成瀬 昂
    東京大学大学院医学系研究科地域看護学分野
  • 阪井 万裕
    東京大学大学院医学系研究科地域看護学分野
  • 永田 智子
    東京大学大学院医学系研究科地域看護学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Reliability and validity of the Japanese version of the Relational Coordination Scale
  • Relational coordination シャクド ニホンゴバン ノ シンライセイ ・ ダトウセイ ノ ケントウ

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抄録

目的 「特定の職務」を遂行する際の,「特定の相手」とのチームワークを評価する Relational coordination 尺度の日本語版(J-RCS)を作成し,その信頼性と妥当性を検証する。<br/>方法 原作者の承認を得て日本語版を作成した後,2013年 7 月,滋賀県内の11か所の訪問看護ステーションに勤務する全訪問看護師124人を対象に,インターネットを用いた自記式調査を行った。回答者には,主治医,居宅介護支援専門員,同僚の訪問看護師との関係性について J-RCS を尋ねた(以後,J-RCS[主治医],[居宅介護支援専門員],[同僚看護師])。<br/>結果 訪問看護師81人(65.3%)から回答を得た後,70人(56.5%,第 1 回調査回答者の86.4%)から再テストの回答を得た。Cronbach の α は,0.770~0.859,1 回目と 2 回目の級内相関係数は0.673~0.830であった。因子妥当性では J-RCS[主治医]のみ 1 因子構造で良好な適合度を得た。併存的妥当性では,それぞれの相手との間柄について,J-RSC と連携のしやすさ(r=0.559~0.585, P<0.001),ソーシャルサポート(r=0.549~0.789, P<0.001)の関連性が示された。<br/>結論 因子妥当性の適合度,一部の項目に回答が集中する傾向等の検討課題は残されたが,J-RCS の一定の信頼性・妥当性を示すことができた。

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