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- 岩澤 聡子
- 慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学
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- 道川 武紘
- 慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学
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- 中野 真規子
- 慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学
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- 西脇 祐司
- 慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学
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- 坪井 樹
- 慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学
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- 田中 茂
- 十文字学園女子大学人間生活学部食物栄養学科衛生学公衆衛生学研究室
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- 上村 隆元
- 慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学
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- MILOJEVIC Ai
- Department of Preventive Medicine and Public Health, School of Medicine, Keio University
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- 中島 宏
- 防衛医科大学校衛生学公衆衛生学講座
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- 武林 亨
- 慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学
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- 森川 昭廣
- 群馬大学大学院医学系研究科小児生体防御学分野
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- 丸山 浩一
- 東京都児童相談センター
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- 工藤 翔二
- 複十字病院
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- 内山 巌雄
- 京都大学大学院工学研究科都市環境工学専攻環境衛生学講座
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- 大前 和幸
- 慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学
書誌事項
- タイトル別名
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- Nine-month observation of effects of SO<sub>2</sub> on the respiratory system in child Miyakejima citizens
- 9カゲツカン ノ ニサンカ イオウ バクロ ニ ヨル ミヤケジマ ショウニ ジュウミン ノ コキュウキ エイキョウ
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抄録
目的 2000年 6 月に三宅島雄山が噴火し,二酸化硫黄(SO2)を主とする火山ガス放出のため同年 9 月に全住民に島外避難命令が出された。火山ガス放出が続く中,火山ガスに関する健康リスクコミュニケーションが実施され,2005年 2 月に避難命令は解除された。本研究では,帰島後 1 年 9 か月経過した時点における,SO2 濃度と小児の呼吸器影響の関連について,2006年 2 月から11月の 9 か月間の変化を検討した。<br/>方法 健診対象者は2006年11月時点で,三宅島に住民票登録のある19歳未満の住民を対象とした。そのうち,受診者は,141人(受診率50.4%)で,33人は高感受性者(気管支喘息などの気道過敏性のある呼吸器系疾患を持つ人あるいはその既往のあり,二酸化硫黄に対し高い感受性である人)と判定された。<br/> 健康影響は,米国胸部疾患学会の標準化質問票に準拠した日本語版の自記式質問票により,呼吸器に関する自覚症状調査,生活習慣,現病歴,既往歴等の情報を収集した。努力性肺活量検査は,練習の後,1 被験者あたり 3 回本番の測定を実施した。<br/> 環境濃度は,既存の地区名を一義的な括りとし,当該地区の固定観測点での SO2 モニタリングデータをもとに,避難指示解除より健診までの22か月間のデータについて,その平均値により居住地域を低濃度地区(Area L),比較的曝露濃度の高い 3 地域(H-1, H-2, H-3)と定義し,SO2 濃度(ppm)はそれぞれ0.019, 0.026, 0.032, 0.045であった。<br/>結果 自覚症状では,「のど」,「目」,「皮膚」の刺激や痛みの増加が,Area L と比較すると,H-3 で有意に訴え率が高かった。呼吸機能検査では,2006年 2 月と2006年11月のデータの比較において,高感受性者では%FVC,%FEV1 で有意に低下(P=0.047, 0.027)していたが,普通感受性者では低下は認めなかった。<br/>結論 高感受性者では呼吸機能発達への影響の可能性も考えられ,注目して追跡観察していくべきである。
収録刊行物
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- 日本公衆衛生雑誌
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日本公衆衛生雑誌 57 (1), 39-43, 2010
日本公衆衛生学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680481838976
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- NII論文ID
- 10026524258
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- NII書誌ID
- AN00189323
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- COI
- 1:CAS:528:DC%2BC3cXmtFGjurs%3D
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- ISSN
- 21878986
- 05461766
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- NDL書誌ID
- 10562871
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可