捻りを伴う荷物持ち上げ動作の動力学的解析

書誌事項

タイトル別名
  • Kinetic Analysis of Lifting Load with Twisted Moment
  • ヒネリ オ トモナウ ニモツ モチアゲ ドウサ ノ ドウリキガクテキ カイセキ

この論文をさがす

説明

本研究では,捻り動作を含む荷物持ち上げ作業における身体各部位の動力学変数(左右前腕,左右上腕のパワー,椎間板圧迫力F_c,前後方向椎間板せん断力F_<sAP>,左右方向椎間板せん断力F_<sML>)を算出し,作業条件がそれらに及ぼす影響について調べた.持ち上げ作業動作は2台の高速度ビデオカメラを用いて撮影した.動作中のモーメントはフォースプレートにより測定した.実験要因として,作業開始前における作業者と荷物との距離,持ち上げる高さ,及び荷物の質量の3要因を取り上げた.実験結果から,捻りを伴う荷物持ち上げ動作の特徴として,腰の捻り動作開始直後において作業者への身体への負荷は最も大きくなること,F_<sAP>,F_<sML>は腰の捻り角度に大きく影響され,捻り角度が大きいほど腰部に掛かる負荷も大きくなることが明らかとなった.作業条件の変化は腰椎への負荷に大きく影響することが示された.すなわち,(1)初期距離は主にF_cに対して作業開始時から台へ荷物を置く動作の開始直前までにおいて影響を及ぼす.(2)高さは基準化時刻40%以降において腰椎への負荷の大きさに影響を及ぼす.(3)質量はF_cとF_<sAP>に対しては動作全般に亘って影響を及ぼし,F_<sML>に対しては主に基準化時刻60%以降において影響を及ぼす.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (15)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ