JR 福知山線列車脱線事故にかかる尼崎市保健所の対応

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タイトル別名
  • The action of Amagasaki City Health Center to the train derailment accident on the Japan Railway Fukuchiyama Line
  • JR フクチヤマセン レッシャ ダッセン ジコ ニ カカル アマガサキシ ホケンジョ ノ タイオウ

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説明

目的 平成17年 4 月25日に発生した JR 福知山線列車事故における公衆衛生の立場からの支援活動を検証することで,今後の災害時の保健所活動の参考とすることを目的とした。<br/>方法 事故発生からの時系列に沿って保健所の保健医療援護活動を中心に記述し,検証した。またメンタルヘルス対策や救助活動参加者に対する健康診断についても記述し,検証した。<br/>成績 保健所が関わった医療援護活動は 4 日間の長期にわたった。事故直後の現場でのトリアージへの協力とともに以下の活動を行った。①広域災害・救急医療情報システムへの入力を医療機関に対し要請,②救護班の派遣,③遺体安置所の設置調整,④事故現場での検死トリアージの実施,⑤医療機関へ搬送された負傷者の安否情報の収集,⑥被災マンション住民等の心のケア相談,⑦救助活動従事者への post traumatic stress disorder (PTSD)簡易検査および血液感染の有無のチェック。<br/>結論 保健所が関わった支援活動からみると今回の事故の特徴は,地域住民の救助活動の参加があったことと救助活動が 4 日間と長期にわたったことである。前者については,特に救助活動参加者の心のケアと血液を介する感染の健康チェックが必要となり,後者については救急トリアージと検死トリアージの適切な実施,遺体安置への配慮,安否情報の把握が重要となった。

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参考文献 (17)*注記

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