身体を拡張する筋電義手:"障害"を再定義するテクノロジーの実現を目指して

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タイトル別名
  • Prosthetic hand and physical expansion : Toward the realization of the technology to redefine disability
  • シンタイ オ カクチョウ スル キンデンギシュ : "ショウガイ"オ サイテイギ スル テクノロジー ノ ジツゲン オ メザシテ

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抄録

本稿では,身体機能を補完する義手と,身体を拡張する義手について述べる。まず,身体機能を補完する義手として,これまでに用いられてきた義手の種類や構成要素,動作原理を解説する。特に,義手の中でも近年注目されている,筋電義手について詳しく記述する。筋電義手の歴史は半世紀以上前までさかのぼるが,その制御方法は長らく革新されてこなかった。そのため,近年登場してきた多自由度の筋電義手においては,制御が複雑で使用者の負担となっていた。これに対し,多自由度の筋電義手でも,直感的で簡便な制御を可能とする,新たな制御方法が実用化されつつある。その研究動向について解説し,そのうえで,この新たな制御方法が実用化されることにより,身体を拡張する義手として,今後社会がどのように変化していくかを述べる。本稿では,最新の筋電義手の動向を,研究段階のものから実用段階のものまで広く解説する。

収録刊行物

  • 情報管理

    情報管理 58 (12), 887-899, 2016

    国立研究開発法人 科学技術振興機構

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