各種多目的接着システムと紫外線の接着面処理が引張接着強さに及ぼす影響

DOI
  • 山村 卓生
    朝日大学歯学部口腔機能修復学講座歯科保存学分野歯冠修復学 中部支部(一般社団法人中部インプラントアカデミー)
  • 玄 太裕
    朝日大学歯学部口腔機能修復学講座歯科保存学分野歯冠修復学
  • 日下部 修介
    朝日大学歯学部口腔機能修復学講座歯科保存学分野歯冠修復学
  • 小竹 宏朋
    朝日大学歯学部口腔機能修復学講座歯科保存学分野歯冠修復学
  • 安藤 雅康
    中部支部(一般社団法人中部インプラントアカデミー)
  • 堀田 正人
    朝日大学歯学部口腔機能修復学講座歯科保存学分野歯冠修復学

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Ultraviolet Irradiation on Tensile Bond Strength of Resin Composites and Multi-Purpose Bonding System Treated Adherends

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抄録

<p>金属,セラミック,硬質レジン等の被着体の処理材を組み合わせた多目的接着システムが市販され,臨床に応用されている.しかし,その組成は複雑で,詳細は明らかではない.そこで,各種多目的接着システムの被着体の違いによるコンポジットレジンとの接着性,引張接着強さ試験,試験後の破壊形式の判定を行った.また,各被着体に紫外線照射することでコンポジットレジンとの接着強さの向上があるか,低圧水銀ランプ(185nm,254nm)とエキシマランプ(172nm)にて蒸留水に対する接触角と多目的接着システムの引張接着強さの検討を加えた.</p><p>その結果,サンドブラスト処理後の各種被着体(12%金銀パラジウム合金,Clearfil AP-X,CEREC Blocs,ナノジルコニア)に対して,各種多目的接着システムは従来の各被着体ごとに塗布する処理材と同等以上の接着強さを示した.特に,多目的接着システムのユニバーサルプライマーは3種類の被着体(12%金銀パラジウム合金,Clearfil AP-X,CEREC Blocs)に対して,他の多目的接着システムや従来の方法よりも有意に高い接着強さを示した.また,すべての被着体は紫外線処理後,接触角は低下し,エキシマランプのほうがより親水性を高めた.さらに,ユニバーサルプライマーを用いて接着強さを検討した結果,紫外線未処理の試料と有意差はなかった.しかし,接着強さの信頼性をワイブル分析すると,12%金銀パラジウム合金,Clearfil AP-X,ナノジルコニアに対して接着強さのばらつきの幅が減少し,接着強さの減弱防止ができた.</p>

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