超高齢社会からみたインプラント治療の将来予測

  • 萩原 芳幸
    日本大学歯学部付属歯科病院特殊診療部歯科インプラント科

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タイトル別名
  • Future Prospects of Implant Treatment in the Viewpoint of Super Aging Society

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説明

<p>歯科治療の目的は臓器・疾患別医療から生活の質を支える医療へと変化している.特にオーラル・フレイルおよびフレイル予防のために,壮年期以降の口腔機能を健全に保つことが求められている.その中で,咀嚼機能の向上に関して歯科インプラントが果たす役割は大きく,患者の健康寿命延伸と生活の質を支える医療の実施の一翼を担っていると言っても過言でない.<br/>現在,世界に先駆けて日本が直面している超高齢社会におけるインプラント治療は,従来の歯科医院完結型医療では解決が困難で,①高齢者あるいは有病者に対してインプラント治療を施す場合,②壮・中年期にインプラント治療を施し,年数を経て高齢期(有病化・介護化・超高齢化)へ突入した場合,の2つを念頭に置く必要がある.今回,これらを『老年インプラント治療学』として提唱し,以下の項目からインプラント治療の未来予測を考えてみたい.<br/>1)超高齢社会におけるインプラント治療の注意点・留意点<br/>2)補綴(インプラント)治療による咀嚼機能回復後の栄養状態・体組成の改善(健康作り=健康寿命延伸)<br/>3)患者の状態変化(通院不可・介護等)に容易に対応可能な上部構造の作製と適切な時期の見極め<br/>4)在宅や施設におけるインプラントへの対応</p>

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