根治的腎摘除および腎部分切除後の長期腎機能

書誌事項

タイトル別名
  • コンジテキジンテキジョ オヨビ ジンブブン セツジョ ゴ ノ チョウキジンキノウ

この論文をさがす

抄録

現在,小径腎腫瘍に対して,腎部分切除(partial nephrectomy;PN)は,根治的腎摘除(radical nephrectomy;RN)よりも推奨すべき標準術式となっている.一つの重要な理由として,RNではPNに比べ,術後,高い頻度で腎機能が低下し,慢性腎臓病(chronic kidney disease;CKD)を発症することが挙げられる.しかしながら,RNまたはPN術後の腎機能,CKD,生命予後との関連についてはまだ多くの問題が未解決であり,一つの前向き無作為比較試験(EORTC試験)では全生存率に関してPNの優位性は示されなかった.また日本人では,欧米人(特に米国人)よりRN後の腎機能低下は小さく,生命予後に与える影響も小さい可能性がある.しかし,現時点では,日本人においても,小径腎腫瘍に対する手術は,依然としてPNを優先すべきと考えられる

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ