東海大学における腎腫瘍に対する腹腔鏡下腎部分切除術の検討

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タイトル別名
  • Outcomes of laparoscopic partial nephrectomy
  • トウカイ ダイガク ニ オケル ジンシュヨウ ニ タイスル フッコウキョウ カジンブブン セツジョジュツ ノ ケントウ

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抄録

【目的】腹腔鏡下腎部分切除術(LPN)の周術期成績について検討した.<br> 【対象と方法】2002年4月から2010年5月までに,LPNを施行した98例を対象とし,術式と周術期の治療成績を検討した.<br> 【結果】平均年齢は58.0(27~85)歳,男性 68例,女性<br> 30例であった.右側45例,左側53例,平均腫瘍径23.8(中央値20:10~75)mmであった.平均手術時間201(中央値200:70~352)分,平均出血量128(中央値41:少量~1025)ml,平均阻血時間36.3(中央値33:11~100)分であった.LPNを施行された98例中,15例(15.3%)で術中に術式を変更した.内訳は腫瘍の部位,腎杯の縫合が困難などのため6例で腹腔鏡下根治的腎摘除術に,7例で開腹腎部分切除術,2例で開腹根治的腎摘除術に変更した.合併症は3例(3.5%)に認め,後出血1例,腎盂腎炎1例,尿管損傷1例であった.現在までに1例で,術後36カ月で腎周囲脂肪内に腫瘍の再発を認め,腫瘍摘出術を施行,再手術後38カ月再発を認めていない.<br> 【結論】LPNは腫瘍の大きさや部位により,完遂が困難なことも少なくなく,合併症の予防には術式の変更も含め柔軟なプランニングで臨むことが重要である.

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