直腸癌自律神経温存手術における神経叢の同定と手技

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  • チョクチョウガン ジリツ シンケイ オンゾン シュジュツ ニ オケル シンケイソウ ノ ドウテイ ト シュギ

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抄録

直腸癌自律神経温存手術における神経叢の同定と手技について概説する.大動脈右側後腹膜・尿管下腹神経筋膜切開から開始する.左右腰内臓神経,上下腹神経叢を同定,下腸間膜動脈根部リンパ節郭清を行ない,切開線を腹膜翻転部近傍まで延長する.次いでS状結腸の剥離授動を行い,左側の切開線も腹膜翻転部近傍まで延長し,結腸を上下腹神経叢直上で剥離する.後腹膜・尿管下腹神経筋膜切開は電気メスを使用するが,結腸を上下腹神経叢から剥離する際には鋏を使用して神経損傷を避ける.S状結腸を切断して腹側に牽引しながら直腸剥離を行うが,両側下腹神経の損傷に留意する.前方は男性では精嚢腺が,女性では膣後壁が完全に露出する層で剥離し,直腸を腫瘍の高さに応じて仙骨前面から剥離するが,骨盤神経叢を下腹神経との連続性を保持して温存する.

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