救急・集中治療領域におけるプロポフォール注射液投与による静脈炎発生の調査

  • 門口 直仁
    高知県・高知市病院企業団立高知医療センター薬剤局
  • 田中 聡
    高知県・高知市病院企業団立高知医療センター薬剤局
  • 宮本 典文
    高知県・高知市病院企業団立高知医療センター薬剤局
  • 山本 創一
    高知県・高知市病院企業団立高知医療センター薬剤局
  • 喜多村 泰輔
    高知県・高知市病院企業団立高知医療センター救命救急センター

書誌事項

タイトル別名
  • Investigation of venous irritation induced by infusion of propofol in emergency and intensive care unit patients
  • キュウキュウ ・ シュウチュウ チリョウ リョウイキ ニ オケル プロポフォール チュウシャエキ トウヨ ニ ヨル ジョウミャクエン ハッセイ ノ チョウサ

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説明

目的:ICUにおいて,プロポフォール注射液は鎮静薬として繁用されているが,その投与による静脈炎の発生が臨床上問題となる。そこで,プロポフォール注射液投与による静脈炎の発生状況を調査した。方法:2012年9月から12月までに救命救急センターにおいてプロポフォール注射液が末梢静脈から2日間以上持続投与された症例を対象とした。結果:調査期間中の対象患者は41名で,静脈炎が発生した患者は19名(46.3%)であった。投与時間と平均投与速度が静脈炎発現の有意な因子であり,投与時間77時間以上,投与速度3.44mg/kg/hr以上で静脈炎が高頻度に発現していた。考察:プロポフォール注射液による静脈炎は添付文書上では頻度不明とされているが,今回の調査では46.3%と高頻度に発生していた。静脈炎の発生および重症化を防ぐため,投与時間,投与速度の確認と頻回な穿刺部位モニタリングの必要性が示唆された。

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