スマートフォン動画伝送システムを使用した一般市民による救急通報(119番通報)の有用性

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タイトル別名
  • The usefulness of emergency call system from civilians using smart phone video transmission system
  • スマートフォン ドウガ デンソウ システム オ シヨウ シタ イッパン シミン ニ ヨル キュウキュウ ツウホウ(119バン ツウホウ)ノ ユウヨウセイ

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抄録

目的:救急医療は消防指令への音声のみによる救急通報から起動される。「119番通報にリアルタイムの動画が伴えば,通報者の口頭指導に対する活動のタイミングが早まり,質が高まる」という仮説を検証することを目的とした。方法:スマートフォン(以下スマホ)動画伝送システムを使用して一般市民の模擬通報者14人(男性7人,女性7人)による通報訓練を行い,口頭指導活動の開始時間,活動の質(評価者が0〜3ポイントで採点)を評価した。結果:従来の音声通話(F群)と比較してスマホ動画伝送(S群)は,3例の模擬症例で口頭指導に対する活動などのタイミングの早期化は認めなかった。一方,口頭指導活動の質はS群がF群より有意に良好であった〔評価ポイントは,症例1で2.1±0.9,0.9±0.9(p=0.003),症例2で2.6±0.5,1.9± 1.0(p=0.045),症例3で2.6±0.7,1.6± 1.2(p=0.016)であった〕。結論:動画を伴った救急通報は,口頭指導に対する活動の質を向上させうる。

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