ロボット支援膀胱全摘除術と拡大リンパ節郭清

  • 齋藤 満
    秋田大学大学院医学系研究科 腎泌尿器科学講座
  • 鶴田 大
    秋田大学大学院医学系研究科 腎泌尿器科学講座
  • 井上 高光
    秋田大学大学院医学系研究科 腎泌尿器科学講座
  • 成田 伸太郎
    秋田大学大学院医学系研究科 腎泌尿器科学講座
  • 土谷 順彦
    秋田大学大学院医学系研究科 腎泌尿器科学講座
  • 羽渕 友則
    秋田大学大学院医学系研究科 腎泌尿器科学講座

書誌事項

タイトル別名
  • ロボット シエン ボウコウ ゼンテキジョジュツ ト カクダイ リンパセツカクセイ

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抄録

泌尿器科領域ではロボット支援腹腔鏡下前立腺摘除術(robot-assisted laparoscopic prostatectomy:RALP)の経験をもとに,他疾患に対してもロボット支援手術が導入されつつある.当科ではこれまでに進行性膀胱癌患者に対しロボット支援膀胱全摘除術(robot-assisted radical cystectomy:RARC)を8例に施行している. <br> RARC施行時は体位ならびに機器の配置はRALPに準じ,カメラポートはRALPよりも3-4cm頭側に配置し,さらに第2助手用5mmトロカールを1本追加,計7本のトロカールを留置した.全例で下腸間膜動脈分岐部までの拡大リンパ節郭清(extended pelvic lymph node dissection:ePLND)を施行した.尿路変更は回腸導管4例(完全腹腔内と腹腔外が2例ずつ),回腸利用自然排尿型代用膀胱2例(完全腹腔内と腹腔外が1例ずつ),尿管皮膚瘻が2例であった.手術時間の中央値は511(462-763)分,出血量の中央値は418(少量‐709)mLであった.平均郭清リンパ節数は30(18-35)個であった.本術式は安全に施行でき,輸血症例ならびに術後の重篤な合併症の発生は無かった.本稿では主にRARCにおけるePLNDの意義について論述する.

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