2色覚者と3色覚者間でのカテゴリカル色応答時の皮質活動の比較
書誌事項
- タイトル別名
-
- Comparison between Cortical Activities of Dichromats and Trichromats in Responding to Categorical colors
この論文をさがす
説明
1型,2型色覚異常者は赤緑方向の色の弁別能力が低いが,色名応答においては区別ができることから,これらの2色覚者は色み以外の手掛かりを用いて色名応答を行っていると考えられる。西田ら(2013)は心理物理実験により2色覚者が3色覚者に類似な色名応答をするために表面輝度を手掛かりとして用いることを示した。本研究では,2色覚者の色名応答メカニズムにおいて,輝度手掛かりが関与している皮質レベルについて調べるために,色名応答実験と同時に近赤外線分光法により色名応答時の後頭葉から側頭葉における酸化ヘモグロビンの変化を計測した。その結果,刺激呈示条件の違いによる皮質活動の変化は計測されなかったが,色名応答実験の結果では3色覚者と2色覚者で明確な違いがみられ,また2色覚者では刺激呈示条件間の違いがあった。この結果から,2色覚者が3色覚者と類似な色名応答を輝度手掛かりによって行っているのは高次レベル処理であることが示唆される。
収録刊行物
-
- 視覚の科学
-
視覚の科学 35 (1), 13-21, 2014
日本眼光学学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282680490735104
-
- NII論文ID
- 130004626407
-
- ISSN
- 21880522
- 09168273
-
- 本文言語コード
- ja
-
- 資料種別
- journal article
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
- KAKEN
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可