大脳皮質下出血をきたした神経線維腫症1型の1例

  • 石堂 雄毅
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 中川 栄二
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 開道 貴信
    国立精神・神経医療研究センター病院脳神経外科
  • 石山 昭彦
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 齋藤 貴志
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 斎藤 義朗
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 小牧 宏文
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 須貝 研司
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 大槻 泰介
    国立精神・神経医療研究センター病院脳神経外科
  • 佐々木 征行
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科

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抄録

 症例は神経線維腫症1型 (NF-1) の24歳男性. 15歳時には, 左前頭葉白質にT1低信号, T2高信号のleukoaraiosis様の所見を認め, 22歳まで病変は変化を認めなかった. 24歳時, 左前頭葉同部位に大脳皮質下出血を認め, 一過性の言語障害, 右不全片麻痺が出現した. 出血後の精査では出血傾向や血管病変など, 明らかな原因は見出されなかった. NF-1での動脈瘤や血管狭窄, 頭蓋内出血の既報に鑑みて, 本疾患では血管脆弱性が存在する可能性がありNF-1では脳血管障害に留意した経過観察が必要であると考えられた.

収録刊行物

  • 脳と発達

    脳と発達 45 (5), 383-385, 2013

    一般社団法人 日本小児神経学会

参考文献 (10)*注記

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