幼児期の小児の口蓋に発生した血管腫の1例

DOI オープンアクセス
  • 長谷川 智一
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部総合医療創生科学部門社会環境衛生学講座小児歯科学分野
  • 赤澤 友基
    徳島大学病院小児歯科
  • 永井 宏和
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部総合医療創生科学部門分子口腔医学講座口腔外科学分野
  • 北村 尚正
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部総合医療創生科学部門社会環境衛生学講座小児歯科学分野
  • 石丸 直澄
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部総合医療創生科学部門分子口腔医学講座口腔病態学分野
  • 上田 公子
    徳島大学病院小児歯科
  • 中川 弘
    徳島大学病院小児歯科
  • 郡 由紀子
    徳島大学病院小児歯科
  • 山本 愛美
    徳島大学病院小児歯科
  • 岩本 勉
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部総合医療創生科学部門社会環境衛生学講座小児歯科学分野 徳島大学病院小児歯科

書誌事項

タイトル別名
  • Capillary Hemangioma on Palate of Infant
  • Case Report

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説明

血管腫は血管の増殖を特徴とする良性腫瘍であり,小児の顎口腔領域における良性腫瘍のなかでは比較的多く,軟組織腫瘍の中で最も多い。顎口腔領域に発生する本腫瘍は舌,口唇,歯肉,頬粘膜に好発し,口蓋に発生することは稀である。今回,われわれは,2 歳10 か月男児の口蓋に発生した血管腫を経験したので,その概要を報告する。患児は初診の約4 か月前に下顎部を打撲したため近医歯科を受診した。その際,上顎両側乳中切歯口蓋側歯肉の腫瘤を指摘され,単純性歯肉炎の診断下にプラークコントロールを受けていたが改善しないため当科を紹介された。初診時,切歯乳頭から上顎両側乳中切歯口蓋側歯肉にかけて大きさ10×8×5mm類円形で境界明瞭,暗赤色,表面不整,弾性軟の腫瘤を認め,上顎腫瘍と診断した。局所麻酔下に腫瘍切除術を施行した。病理組織学的診断は毛細血管腫であった。今後,再発に注意しながら,少なくとも永久歯交換まで厳重な経過観察が必要と考えられた。

収録刊行物

  • 小児歯科学雑誌

    小児歯科学雑誌 52 (3), 448-453, 2014

    一般財団法人 日本小児歯科学会

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