がんの病名未告知患者に対する看護師の意識調査

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  • -受け止め方・対応の経験年数による相違-

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がんの病名未告知患者に対する看護師の意識調査~受け止め方・対応の経験年数による相違~                                 発表者氏名 佐藤 寿恵(さとう かずえ)共同演者名 荒木 友佳里・倉持 千草・中村 みゆき所属 小諸厚生総合病院 キーワード:病名未告知・経験年数                                                                                      _I_.はじめに がんは病名告知のうえの治療が前提であるが、病状が進行していたり高齢な場合、患者本人よりも先に患者家族に医師から病状説明をされ、家族が本人への病名告知を希望しなければ、本人に告知されないまま、治療または緩和ケアがすすめられていくケースもある。 看護師は病名告知をされていない患者さんとの看護場面において、対応に戸惑ったり、ジレンマや倫理的な矛盾を感じつつケアを行っている。 今回、病名未告知の患者との看護場面において、看護師の受け止め方・対応の経験年数による相違や変化について調査したのでここに報告する。 _II_.方法 研究対象者は現在A病院の一般病棟・外来に勤務する看護師205人とし、同意が得られた看護師に対し、病名未告知患者との関わりの中で病名や病気に対する疑問や不安な気持ちを表出されたときの看護師の受け止め方や対応について、独自のアンケートを作成し、自記式質問紙にて選択式または記述式にて回答を求めた。尚、本研究は、小諸厚生総合病院看護部倫理委員会での承認を得て行なった。 _III_.結果・結論 1.病名未告知患者との関わりの中で、経験年数3年以上5年未満の看護師は、患者に寄り添い、言葉がけを行なう等受容的な受け止め方や対応が出来ている傾向が強かったが、経験年数10年以上でははぐらかす等の回避的な対応もみられた。 しかし、経験年数に関係なく、患者の気持ちを受け止めたいと思うことはできていた。 2.3年以上5年未満の看護師は、病名未告知の患者との関わりに、辛さや困難さを感じている自分自身を受け入れられており、自分自身を否定的にとらえている人はみられなかった。また、看護師自身が自己を受け入れられている人の方が、患者と向き合った対応ができている傾向にあった。        3.看護師自身が自己を受け入れられ、戸惑いや不安を表出できるよう、デスカンファレンスを取り入れて行く事が今後の課題である。

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  • CRID
    1390282680495338880
  • NII Article ID
    130006945152
  • DOI
    10.14879/nnigss.59.0.249.0
  • ISSN
    18801730
    18801749
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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