看護学生の病院選びの要素とA 病院に対する意識調査

説明

〈目的〉就職を考える看護学生にとって就職活動において 自分の能力や適性を考え,やりがいの持てる仕事として働 く場である病院を選択することは重要である。新卒看護師 の9割が病院に就職を希望し,その中でも実習先の病院を 選ぶ傾向があるといわれている。A 病院では看護専門学校 からの実習を受け入れ,その学校へ毎年就職説明会を行っ ているが,就職希望者は少ない。そこで学生の病院選びの 要因を明らかにし,学生が就職したいと思える病院として A 病院の魅力を探り,魅力ある看護科づくりの基礎資料と するため調査を行った。<br> 〈研究方法〉2008年11月から12月にかけてA 病院で実習 を受け入れている看護専門学校2校の最終学年に在籍する 学生110人を対象に,質問紙による調査を依頼した。本研 究の趣旨を研究協力依頼書で説明し,質問紙の回答をもっ て同意が得られたとみなした。結果の分析は項目ごとに記 述統計を行った。<br> 〈倫理的配慮〉A 病院の看護科倫理委員会の承認を得て 行った。<br> 〈結果・結論〉対象者110人に対して回収人数88人(回収 率80%),有効回答100%であった。学生の就職先の病院選 びについて,就職活動に必要な情報収集の方法は「病院見 学」や「病院説明会への参加」が最も多く,就職先の病院 を決定するうえでは「病院の雰囲気」を最も重視してい た。A 病院における魅力についても「病院の雰囲気」が最 も多かったが,A 病院に就職を決めるための決定的な魅力 にはつながっていなかった。看護師個々が自覚を持って好 感の持てる看護師を目指し,地域看護への取り組みや後輩 を大事に育てる環境づくりにさらに取り組んでいく必要性 が示唆された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680495608320
  • NII論文ID
    130006945442
  • DOI
    10.14879/nnigss.58.0.198.0
  • ISSN
    18801730
    18801749
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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