地元野菜を利用した加工食品の病院給食への利用

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タイトル別名
  • ~国産トマトピューレを患者給食に~

抄録

〈はじめに〉トマトピューレ、トマトの水煮などトマト料理の調味料は輸入のものが多く、国産のものを見ることは少ない。平成17年から開始している地場野菜グループとの「地産地消」の取り組みの中で、トマト生産農家と当院スタッフで規格外品のトマトを利用したピューレの作り方マニュアルを作成し、ピューレを使用したレシピを検討したので報告する。 〈方法〉ハウスでのトマト栽培は、1年間に2回の収穫時期がある。今回の取り組みは、11月からの収穫に合わせ生産者、フードアドバイザー、病院栄養士でトマト加工準備のための連携会議を実施、同時に県内の先進地を見学し指導を受けた。12月初旬にJAいせはらの調理室を利用して、トマトピューレを試作し、マニュアルの検討をした。試作したトマトピューレは、病院栄養士と調理師で病院給食のトマト料理に使用し、実施献立に取り入れた。平成22年1月には、市民を対象にした減塩食とトマト料理の料理教室を開催し、地場野菜と手作りトマトピューレについて理解を深めてもらった。料理教室ではアンケートを実施した。 〈結果と考察〉今まで廃棄していたトマトからトマトピューレ作る取り組みは、国産の食材にこだわる病院と利用を模索していた農家にとってメリットとなるものであった。料理教室でのアンケートでは、地場のトマトピューレを使用したトマト料理は好評であった。市販のトマトピューレよりも糖度が高く、適度な酸味もあり、素材の味が活かされているという意見が多かった。単価については、トマトが規格外のため1/3の価格で購入しているが、輸入(病院で使用)のものより価格が高く今後の課題になっている。規格外の農産物については、今後も利用法を考え積極的に使用していきたいと考えている。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680495635712
  • NII論文ID
    130006945473
  • DOI
    10.14879/nnigss.59.0.149.0
  • ISSN
    18801730
    18801749
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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