EOBプリモビストMRIの造影法の検討

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背景:当院はEOBの導入当初、動脈優位相において息止め不良のmotion artifactに似た画像を経験した。EOBは使用量が少なく、撮影時間に対して造影剤の信号変化率が大きいことによるartifactだと判明した。実際は、撮像タイミングにより輪郭強調やボケとして画像に現れる。また、循環の個体差によるタイミングのずれもこのartifactを助長し、検査の質としては納得がいくものではなかった。<BR>目的:動脈優位相でのartifactを避けることと造影タイミングを改善すること。<BR>使用装置:東芝社製1.5T EXCELART Vantage 9.26<BR>方法:<BR>・最適撮像タイミングの個体差を補正するためにBolus tracking法を使用する。<BR>・注入時間を一定にすることによりtime intensity curve(以下TIC)を揃える。<BR>従来法(固定時間法+注入速度固定)vs新法(Bolus tracking法+注入時間固定)でそれぞれ70症例、動脈相としてのタイミングが最適であるかを4段階で視覚評価した。<BR>結果:従来法の成功率74%に比べ、新法の検査成功率は98%となり大幅に改善できた。従来法ではartifactのある症例が13例あったが新法では全く現れなかった。<BR>考察:動脈優位相におけるartifactは、EOBの使用量が少なく撮影時間に対して造影剤の信号変化率が大きいことにより発生する。対策として、固定時間法からBolus Tracking法への切り替えで撮像タイミングの個体差を、注入時間一定でTICの個体差を補正した。これにより、EOB導入当初に問題となった動脈優位相のartifactをなくすことができた。また、 Bolus Tracking法により、撮像タイミングも良好となり全体の検査成功率をさらに高めることができた。

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  • CRID
    1390282680495942656
  • NII Article ID
    130006945712
  • DOI
    10.14879/nnigss.59.0.427.0
  • ISSN
    18801730
    18801749
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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