ガイドワイヤーを用いたバルーンタイプ胃瘻カテーテル交換

Description

当院における胃瘻カテーテル交換は,開始当時簡便に行<br> えると考えられたバルーンタイプ胃瘻カテーテル(BT カ<br> テ)を選択した。狙いは在宅では開業医に,また施設では<br> 施設の医師に交換してもらうことで我々の負担を軽くする<br> ことであった。しかしながらカテーテル交換時の偶発症が<br> マスコミでクローズアップされ,胃瘻にアマチュアの医師<br> には敬遠されて,結局多くは我々が病院外来にて交換する<br> こととなってしまった。我々は確実に胃内腔にカテーテル<br> が挿入でき,その証拠を残し,かつ収益も上げることを目<br> 標とした。方法は交換時に腹壁と胃壁の瘻孔が壊れないよ<br> うにするため,交換前のBT カテにガイドワイヤー<br> (GW)を挿入しカテーテルの軸(挿入角度)を意識しな<br> がらGW を胃内に残して抜去する。次に新しいBT カテ<br> を先ほどの軸を意識してGW に沿わせて挿入し(セルディ<br> ンガー法),その後ウログラフィン20mL と生理的食塩水<br> 20mL を混ぜたものを交換したBT カテより注入して腹部<br> XP を撮る。ウログラフィンを使用するのは腹膜刺激性が<br> 無いためで,たとえ腹腔内に誤挿入しても腹膜炎の危険が<br> 減るからある。またXP 撮影は万が一の裁判に備えて確実<br> に胃内腔にBT カテが入っていることの証拠を残すためで<br> ある。さらにコストに関しては2008年3月まではBT カテ<br> 交換では手技料も取れず材料の償還点数901点だが,この<br> 方法を用いれば1,226点請求できた。現在2008年4月以降<br> は手技料200点が認められたがBT カテの償還点数が下が<br> り874点となりトータル1,074点となっている。さらにBT<br> カテで推奨される1ヶ月に一度交換するとやはり忙しいの<br> で3~4ヶ月で交換している。この方法で現在約60人の患<br> 者に対して対応しているが,特別問題は生じておらず,現<br> 在まで偶発症の発生はない。しかしながら交換の煩雑さよ<br> り,最近ではGW 有りのバンパータイプに移行してきている。<br>

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680496013824
  • NII Article ID
    130006945787
  • DOI
    10.14879/nnigss.58.0.31.0
  • ISSN
    18801730
    18801749
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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