書誌事項
- タイトル別名
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- A Case Study of Effective Appliance toward Mesial Inclination and Ectopic Eruption of Molar Teeth
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説明
大臼歯の咬合誘導は,その歯根が複根であり,表面積も広いという解剖学的構造などにより,歯の移動には大きな力が必要となる。そのため,これまでに報告された大臼歯の治療法は,数歯にわたる固定源を必要とするものが多く,いずれの治療法も複雑であった。しかし,咬合誘導はできるだけ単純で容易であることが望ましい。そこで著者らは,パワーチェーンやセクショナルワイヤーなどを利用した装置により,咬合誘導を2 例行った。下顎第二乳臼歯の低位が原因で,下顎第一大臼歯が近心傾斜し,咬合不全を生じた症例に対しては,リンガルアーチとパワーチェーンから構成されるsimple molar controller を用いて治療した。下顎の萌出スペース不足が原因で,下顎両側第二大臼歯が近心傾斜し,萌出困難となった症例に対しては,クリンパブルフックとセクショナルワイヤーを用いて咬合誘導を行った。右側はエラスティックの弾性力を,左側はワイヤーの復元力を利用して治療した。これらの治療の結果,以下のことが明らかとなり,治療法の有効性が示された。1 .いずれの装置も構造が単純で,施術や調整が容易であるため,チェアータイムが短かった。2 .装置の装着期間は3~7 か月と比較的短く,装着期間中に患者が苦痛や違和感を訴えることはなかった。
収録刊行物
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- 小児歯科学雑誌
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小児歯科学雑誌 47 (5), 780-786, 2009
一般財団法人 日本小児歯科学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680496458752
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- NII論文ID
- 10027489172
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- NII書誌ID
- AN00116228
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- ISSN
- 21865078
- 05831199
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可