ドイツにおける多様で自立した地域発展政策に関する研究
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- 飯田 恭子
- 東北芸術工科大学
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- イプセン デトレフ
- カッセル大学
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- ズスト アレクサンダー
- カッセル大学
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- 高野 公男
- 東北芸術工科大学
書誌事項
- タイトル別名
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- A Study on various and Endogenous Regional Development policy in Germany
- Based upon the Case of one Program for rural Regional Development in Hesse
- ヘッセン州の農村地域発展プログラムを事例に
抄録
本研究は、多様で自立した地域が形成される可能性が見られるドイツの農村地域の事例として1992年に設置されたヘッセン州の農村地域発展プログラム (Programm zur laendlichen Regionalentwicklung in Hessen) を取り上げて、草の根的な住民プロジェクト群を公益的な地域発展協会によるマネージメントでEUと州政府がサポートする仕組みを考察した。プログラムは、地域発展の可能性に門戸を広く開き、公平性よりも自発性と多様性及び発展性を重視していた。異なる資源や視点を包含する各地域では、住民や多分野の職業人、企業や組合などの地域発展の機動力となる人々や組織が自発的にアイデアを出し、個性的なプロジェクトを展開していた。プロジェクトの担い手は、自らの活動が地域に与える影響や効果に視野を広げており、アイデンティティをもちながら自立した地域を発展させる可能性が感じられた。しかし、地域政策全体では集約化と合理化にむけたハード整備中心のプログラムが同時進行し、いくつもの矛盾した選択肢が共存している。地域政策の方向性を見極めて政策の総合性を築くことが今後の課題だろう。
収録刊行物
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- 都市計画論文集
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都市計画論文集 39 (0), 46-46, 2004
公益社団法人 日本都市計画学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680497920000
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- NII論文ID
- 130006946750
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- ISSN
- 1348284X
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可