新規う蝕検知液Caries Check®によるう蝕除去の客観性

  • 岩見 行晃
    大阪大学大学院歯学研究科口腔分子感染制御学講座(歯科保存学教室)
  • 山本 洋子
    大阪大学大学院歯学研究科口腔分子感染制御学講座(歯科保存学教室)
  • 永山 智崇
    大阪大学大学院歯学研究科口腔分子感染制御学講座(歯科保存学教室)
  • 成田 寛子
    大阪大学大学院歯学研究科口腔分子感染制御学講座(歯科保存学教室)
  • 恵比須 繁之
    大阪大学大学院歯学研究科口腔分子感染制御学講座(歯科保存学教室)

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of Objectivity of Caries Removal Using a New Caries Detector Dye, Caries Check®
公開日
2009
資源種別
journal article
DOI
  • 10.11471/shikahozon.52.384
公開者
特定非営利活動法人 日本歯科保存学会

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説明

う蝕病巣の必要最小限の除去を目的として,う蝕検知液(1%アシッドレッドのプロピレングリコール溶液)による歯質の染色が広く行われているが,染色状態の判定は術者の主観に任されている.このため,近年,う蝕除去のさらなる客観化のために改良型う蝕検知液Caries Check®(1%アシッドレッドのポリプロピレングリコール溶液,日本歯科薬品)が開発された.そこで今回,通法によりCaries Check®を用いたう蝕除去を行い,色彩学的手法,レーザー診断および細菌学的手法によってう蝕除去の客観性を評価した.う蝕を有するヒト抜去大臼歯8歯,21症例を2群に分け,2名の術者によりCaries Check®で赤く染色される部分がなくなるまでう蝕を除去した.そして,う蝕除去後の歯質について,レーザーう蝕診断器DIAGNOdent®(KaVo,以下,DIAGNOdent)による評価およびCCDカメラによる歯質の画像撮影を行い,撮影した画像上で標準色見本の色調変化を基にした色補正後のL*,a*,b*(CIE1976KL*a*b*表色系)を算出した.さらに,う蝕除去後の歯質表層からラウンドバーで歯質削片を採取し,細菌の16SrDNAの保存された領域の塩基配列を基に設計したプライマーを用いたpolyrnerase chain reaction(PCR)にて削片中の細菌DNAを検出した.その結果,色補正後のL*,a*,b*およびDIAGNOdent値の級内相関係数は,0.16,0-18,0.86および0.51となり,b*およびDIAGNOdent値では術者間で有意差が認められた(p<0.05).また,21症例中8症例でう蝕除去後の削片中から細菌DNAが検出された.以上の結果より,新規う蝕検知液Caries Check®を用いたう蝕除去の客観性はいまだに不十分であることが判明した.

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