口腔ケア見直しの取り組みと医科歯科地域連携
書誌事項
- タイトル別名
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- ~地域の口腔衛生におけるA病院の役割~
抄録
はじめに:A病院における2009年1月から2010年10月までの入院患者のうち、誤嚥性肺炎と診断された患者は102名であった。平均在院日数は細菌性肺炎28.8日に対し、誤嚥性肺炎は76.0日と長期であった。誤嚥性肺炎の予防に口腔ケアの重要性が指摘されている中、A病院で適切な口腔ケアが行われているか疑問を感じた。今回、A病院での実態を調査するとともに、当地域での「医科歯科地域連携システム」構築に至った経緯を紹介する。<BR> <BR> 方法:A病院看護師、介護職員にアンケートを実施し現状の把握を行う。A病院の口腔ケア状況に関する見解と地域歯科診療について、地元の歯科医師へのインタビューを実施し、医科歯科地域連携に向けての協力体制をすすめた。<BR> <BR> 結果:A病院における口腔ケアの実態アンケートの結果、全職員が困ったり・悩んだ経験を持っていた。ケアに難渋した症例は、意識障害があること、乾燥・痰のこびりつき、残歯、開口困難、出血、口臭であった。「医科歯科地域連携システム」構築の過程は、2010年6月構想、10月町内歯科医院へ訪問、町内3か所の歯科医院間で協議、11月A病院システム内容確認・周知、12月システム始動となった。入院患者様への歯科訪問診療は、3か所の医院が輪番制で対応、紹介状・返書を新たに作成した。これは、A病院だけでなく地域の老健・特養・在宅療養中の方にも利用いただき、歯科往診可能のシステムとすることができた。<BR> <BR> 考察:日常の口腔ケアの個別性の不足などに疑問を感じ調査した結果、意識障害・経管栄養中の口腔ケアに難渋していること、原因としては職員の「知識・技術不足のため」と考えられた。新システム導入後、歯科医師、歯科衛生士の指導により状況が改善した例もあり、病院職員の知識、技術の向上と口腔ケアの在り方を見直す機会を得たことがわかった。今後は、地域の医療・介護施設の職員を含めた勉強会を開催し、地域連携の輪を深めることもA病院の役割と考える。
収録刊行物
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- 日本農村医学会学術総会抄録集
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日本農村医学会学術総会抄録集 60 (0), 273-273, 2011
一般社団法人 日本農村医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680498657408
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- NII論文ID
- 130006947169
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- ISSN
- 18801730
- 18801749
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可