ファイルメーカーProを使用した運動指導パンフレット作成システムの考案

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抄録

<緒言>在院日数の短縮が求められている昨今,急性期のリハビリテーションにおいては,病棟や自宅でのセルフエクササイズ(以下,Ex)指導の重要性が高まっている.運動指導対象者の大部分は高齢者であり,運動方法を一度で覚えることは容易ではないため,これまで当院では指導パンフレットを個別に手書きで作成し指導を行ってきた.しかし個別にパンフレットを作成するには時間を要するため業務負担が大きい点が問題であった.そこでファイルメーカーProを使用して運動指導パンフレット作成システムを自作した.1ヵ月間試用し,スタッフへ調査を行ったのでその有用性について報告する.<BR> <方法>ファイルメーカーProを使用し「エクササイズデータベース」を作成した.指導するExについてはスタッフへ調査を行い,指導する頻度の高い84種類のExのイラスト,指導用コメントを作成した.メインシステムは情報入力画面(図1),印刷画面(図2)の2種のレイアウト構成とし,リレーショナル機能を使用しエクササイズデータベースとの関連付けを行った.情報入力画面では運動を6種類までポップアップリスト形式で選択できるようにした.印刷画面にはExのイラストと指導用コメントを表示させるとともに,当院が位置する柳井市の郷土民芸品である金魚ちょうちんのイラストを表示させた.調査対象はアンケート調査に協力の得られたリハビリスタッフ11名とし,システム導入前後における運動指導頻度,パンフレット作成に要する時間の変化およびシステムの改善要望を聴取した.聴取項目についてはカイ二乗適合度検定を使用し回答内容の分布について検討した.<BR> <結果>システム導入後,運動指導頻度に変化はなかったが作成時間が有意に短縮した.<BR> <考察>パンフレット作成時間が短縮したことから,今回のシステム作成は業務効率改善に有用であったと考えられた.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680498846464
  • NII論文ID
    130006947200
  • DOI
    10.14879/nnigss.60.0.398.0
  • ISSN
    18801730
    18801749
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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