敗血症検査におけるプロカルシトニンと血液培養についての検討

説明

【はじめに】 プロカルシトニン(以下PCT)は、ウイルス感染症や局所感染では血中濃度がほとんど上昇せず、細菌感染症で上昇する事が報告されており、敗血症の診断とその重症度を反映することからも近年注目を集めている。 我々は、外来棟新築に伴いcobas6000(ロシュ・ダイアグノスティックス)を導入し、緊急性の高い項目であるPCTを24時間体制で測定を行う事とした。導入以後、オーダー数も飛躍的に増え、臨床での必要性を強く求められる結果となっている。今回、敗血症を疑い、PCTと血液培養検査を実施した患者さんの検査結果について検討したので報告する。 【対象及び方法】 平成21年8月より平成23年3月の間に、PCTと血液培養検査をほぼ同時に採血した173例を対象とした。PCTの測定機器は、cobas6000を使用し、測定試薬はエクルーシス試薬ブラームスPCTを使用した。血液培養は、BATTEC9050(BD)により測定された結果を使用した。 【結果】  173例の症例中、PCT・血液培養ともに陰性を示した症例が69例、陽性を示した症例が33例で、一致率は58.9%であった。  血液培養の陽性率はPCT濃度が20.0ng/ml以上で34.6%であったが、20.0ng/ml未満では、10%前後であった。 またPCTが陰性にも関わらず、8例の症例が血液培養で陽性を示した。8例中、コンタミを疑う症例が4例、尿路感染・髄膜炎・ウィンドピリオド・創部からの感染を疑う症例がそれぞれ1例であった。 【考察】   今回の検証において、PCT濃度と血液培養の相関性は認められなかったが、PCT濃度が0.5ng/mlならば敗血症を疑う確率は低く、敗血症の迅速診断に有用である結果を得る事ができた。 当院では、細菌感染症に特異的であるPCTを24時間測定30分報告できる体制を整えており、医療現場のニーズに適した検査を提供することにより、患者のQOL向上に少しでも貢献できるよう努めたいと考える。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680498881920
  • NII論文ID
    130006947222
  • DOI
    10.14879/nnigss.60.0.420.0
  • ISSN
    18801730
    18801749
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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