<I>Malassezia restricta</I>を用いたモルモット脂漏性皮膚炎モデルの作製と外用抗真菌薬の効果の検討

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【目的】Malassezia restrictaは脂漏性皮膚炎の原因に大きく関ると考えられるが,動物における検証は未だなされていない.本研究ではM. restrictaをモルモット皮膚に感染させることで脂漏性皮膚炎と類似した病態が形成されることを確認し,それをモデルとして1%ルリコナゾールクリーム(1%LLCZ)および2%ケトコナゾールクリーム(2%KCZ)の治療効果を検討した.【方法】M. restricta臨床分離株をm-LN液体培地に懸濁(0.4g/mL)させ,モルモット背部皮膚2箇所(φ2cm)に各0.2 mLずつ7日間塗布接種した.皮膚症状を観察し,接種開始14および21日後に病理組織学的検査(H.E染色およびPAS染色)を行った.治療効果試験では,菌接種終了翌日から薬剤0.1mLを3日間塗布し,皮膚症状の観察と投薬終了5日後の病理組織学的検査を行った.【結果および考察】感染局所皮膚では,菌接種4~5日後に紅斑および丘疹が観察され,その後顕著な鱗屑・痂皮を伴って10~14日前後に極期となった.病理組織学的には表皮の角質増殖,表皮肥厚および海綿状態が認められ,真皮には炎症性細胞浸潤と毛細血管拡張を認めた.菌は酵母状で角層表層部に分布した.この様な脂漏性皮膚炎と類似した病態モデルに対して, 1%LLCZおよび2%KCZはいずれも皮膚症状を有意に改善した(投薬終了5日後).病理組織学的検査においても1%LLCZおよび2%KCZは感染菌量を有意に減少させ, これら外用抗真菌薬の治療効果が確認された

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680500659712
  • NII Article ID
    130006948216
  • DOI
    10.11534/jsmm.51.0.117.0
  • ISSN
    09164804
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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