β-グルカンの<I>Aspergillus</I>属真菌の成長に及ぼす影響
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説明
【背景】β-グルカンは,真菌細胞壁主要構成多糖成分として共通に存在する.また,真菌培養上清中に放出されてくることが知られており,炎症性メディエーター産生など様々な生物活性を有することが報告されている.しかし,β-グルカンの真菌菌体そのものに対する作用を検討したものは少ない.本研究では,β-グルカンが真菌成長に対してどのような影響を及ぼすのか検討した.【結果・考察】完全合成培地C-limiting mediumを用い,β-グルカンとして,カードラン,ラミナリンを添加し,Aspergillus fumigatusならびに,Aspergillus oryzaeを培養した.肉眼的観察では濁度が上昇し,増殖促進されていることが示唆された.次に,菌糸成長の形態的変化を顕微鏡観察したところ,グルコース, デキストランを添加した培地と比較し,β-グルカンを添加した培地においては,分岐頻度が少なく,分岐部からの発育菌糸成長が促進され,菌糸凝集塊の大きさに差が認められた. 【考察】本研究により, β-グルカンがAspergillusの増殖,成長を変化させ,菌糸成長を促していることが示唆された. (会員外共同演者 白須由治)
収録刊行物
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- 日本医真菌学会総会プログラム・抄録集
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日本医真菌学会総会プログラム・抄録集 52 (0), 85-85, 2008
日本医真菌学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680501450624
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- NII論文ID
- 130006948912
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- ISSN
- 09164804
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可