ゴルフ愛好者の関節可動域が打球速度に及ぼす影響について
説明
【目的】 関節可動域が大きい人ほど、ゴルフスイング動作における大きな回旋動作が可能となる。これにより、インパクトの力が強くなり打球速度が増加することが予測される。しかし、打球速度と関節可動域の関連性について述べた報告はない。そこで本研究の目的は、打球速度と関節可動域(肩関節・体幹・股関節)との関連性について検討することである。 【方法】 本研究に同意を得た現在障害既往のない男性アマチュアゴルファー26名(平均年齢41.3±5.9歳、平均身長171.0±5.4cm、平均体重67.4±8.9kg、平均ラウンドスコア97.7±11.2)全例右打ちを対象とした。打球速度の計測はミズノ社製スピードガンを使用し、ボールより280cm後方、100cmの高さから計測した。ゴルフクラブは日頃選手が使用しているドライバーを用い、十分な試打の後3回計測し、その平均値を求めた。また、関節可動域は、左右の肩関節(1st外旋可動域、2nd内旋可動域、2nd外旋可動域、3rd内旋可動域、3rd外旋可動域)、立位体幹回旋可動域、股関節(屈曲可動域、伸展可動域、内転可動域、外転可動域、屈曲・伸展0°内旋可動域、屈曲・伸展0°外旋可動域)を東大式ゴニオメータを用いて測定した。統計処理は重回帰分析(ステップワイズ法)を用いて行い、有意水準は5%とした。従属変数を打球速度、独立変数を各関節可動域とし、関節可動域が打球速度に及ぼす影響について検討した。統計解析ソフトにはSPSS 12.0J for Windowsを用いた。本研究は当院倫理委員会の承認を得て行った。 【結果】 打球速度に関与する因子は、右股関節屈曲可動域(β=-0.879)、左股関節屈曲・伸展0度内旋可動域(β=0.611)、右股関節内転可動域(β=-0.606)、右肩関節3rd外旋可動域(β=-0.474)、立位体幹左回旋可動域(β=0.416)、右股関節屈曲・伸展0度外旋可動域(β=0.362)であった。分散分析表の結果は有意で、調整済みR2乗は0.873であった。 【考察】 本研究によると、打球速度は、左股関節屈曲・伸展0度内旋可動域、立位体幹左回旋可動域、右股関節屈曲・伸展0度外旋可動域が高値であり、右股関節屈曲可動域、右股関節内転可動域、右肩関節3rd外旋可動域が低値なほど速い傾向にあることが分かった。高値を示した関節は、大きな回旋動作を可能にする。一方、低値を示した関節は、回旋動作を制御する役割を持つのではないかと考える。今回の知見は、今後運動指導する際の一助となると考える。
収録刊行物
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- 関東甲信越ブロック理学療法士学会
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関東甲信越ブロック理学療法士学会 29 (0), 156-156, 2010
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680503974272
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- NII論文ID
- 130006950382
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- ISSN
- 2187123X
- 09169946
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可