COPD患者に対する理学療法の取り組みについて

DOI
  • 諸田 顕
    利根保健生活協同組合 利根中央病院 リハビリテーション室
  • 山岸 真弓
    利根保健生活協同組合 利根中央病院 リハビリテーション室

抄録

【はじめに】当院ではCOPDの包括的呼吸ケアを目指し、平成16年、医師、病棟看護師、薬剤師、理学療法士、栄養士、MSWで構成されるプロジェクトを結成した.急性増悪入院時のクリニカルパスを作成し、多職種による患者教育に取り組んできた.今回、対象を全ての外来患者に広げ、新たに外来看護師や臨床検査技師、医療情報室も参入し、「チームCOPD」を結成した.約160例のCOPD症例を登録し、全症例にLINQ、SGRQを施行し臨床検査結果とあわせてデータベースを作成した.さらに、教育の効果を検証すると共に、職種ごとに問題のある症例を抽出し、必要性の高い群より介入を開始した.介入後は、各職種がデータベース入力し、チーム全体で患者の状態を把握できるようにした.ここでは理学療法の取り組みについて報告する.【方法】重症度が中等度以上でSGRQ60以上の20例を抽出し、外来カルテ上にて「チームCOPD」より主治医に理学療法依頼を促した.【結果・考察】主治医よりリハ依頼のあった患者11名について、6MD、千住らのADL評価、呼吸パターンなどを評価し目標設定をして外来理学療法を施行した.プログラム内容は、呼吸法の指導・呼吸筋のストレッチ・自転車エルゴメーターを使用した筋力増強訓練・ビデオを使用した呼吸体操・棒体操・動作法の指導などを行った.対象患者には週2回の外来理学療法をすすめたが、週2回通院出来た患者は1名、月1回の外来通院の患者は10名であった.その結果2名は目標を達成した.他の9名の患者については継続中である.今後も月1回のチームのミーティングを通じ呼吸理学療法の必要度の高い患者を抽出し介入の範囲を広げてゆく予定である.

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  • CRID
    1390282680505477376
  • NII論文ID
    130006950936
  • DOI
    10.14901/ptkanbloc.28.0.54.0
  • ISSN
    2187123X
    09169946
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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