福岡県前原町の集落構造 : 集落間の依存関係について

書誌事項

タイトル別名
  • THE LOCALITY CONSTITUTION OF MAEBARA TOWN IN FUKUOKA PREFECTURE : Relationship of mutural dependance in daily life
  • フクオカケン マエバルマチ ノ シュウラク コウゾウ シュウラク カン ノ イソン カンケイ ニ ツイテ

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抄録

前原町は前原地区を中心に, そのまわりを5つの周辺地区がとりかこむ, 面状配置の集落パターンをとっているとみなされる。各地区を結ぶ道路は前原地区を基点に方射状に延び, バス路線は福岡から唐津へ至る幹線のほかに, 前原地区から各地区へ支線が延びている。各地区相互を結ぶ環状路線はなく, 隣接地区間の交流は少ない。各地区から最も接近しやすい地区は前原地区になる。地区別にみた商店数・業種数・延べ店舗数は前原地区が最も多く, 商業機能は他の地区に比べて強く, 中心集落とみなすことができる。自給率と供給率をしらべると, 前原地区は自給率と供給率がともに高く, 他の地区はともに低い。依存理由を距離的理由と機能的理由に分けられる。選んで買うかどうかによって, 依存理由が異なり, 日用品的業種は地区内に距離的理由で依存し, 買廻り品的業種は中心地区に機能的理由で依存している傾向がみられた。周辺地区内に業種があっても, 必ずしも利用されないで, 中心地区に依存している。買物における依存関係は集落配置のパターンと交通事情による接近しやすさだけでななく, 地区の商業機能によって規定されるれるが, 本質的には地区住民の生活水準によって変化すると考えられる。

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