硫酸酸性環境における硫酸鉛鉱の形成―方鉛鉱を出発物質とした実験的研究―

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タイトル別名
  • Formation of anglesite from galena under sulfuric acid condition: an experimental study

抄録

本研究は,天然における硫酸鉛鉱の形成メカニズムの解明の一環として,硫酸酸性環境における方鉛鉱の反応実験を行った.実験は,方鉛鉱を出発物質として,数通りの反応温度,反応期間,溶液濃度を組み合わせたバッチ式の反応実験を行った.分析の結果,すべての実験において硫酸鉛鉱の生成が確認された.今回行った実験条件の範囲では,反応温度,初期硫酸濃度が高いほど,また,反応期間が長いほど硫酸鉛鉱の生成量が多く,粒径も大きい.また,熱力学データを用い,化学平衡論に基づく理論値と実験値を比較したところ,溶液が高濃度,高温条件の場合によい一致を示した.硫酸鉛鉱の結晶は,方鉛鉱の外形を覆うように生成した.これは,新潟県三川鉱山に産する天然の硫酸鉛鉱と比較的よい一致を示す.硫酸鉛鉱の結晶は2通りの産状があり,溶液側に見られる粗粒結晶と,それらと方鉛鉱の間に層状に産する細粒結晶が確認された.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680521425024
  • NII論文ID
    130004601708
  • DOI
    10.14824/jakoka.2010.0.61.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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