長野県茅野市金鶏鉱山産ビスマスの二次鉱物

書誌事項

タイトル別名
  • Bi-bearing secondary minerals from the Kinkei mine, Chino City, Nagano Prefecture, Japan

説明

長野県茅野市金沢金鶏鉱山からdukeite、waylanditeなどビスマスの二次鉱物出を確認した。金鶏鉱山には三波川変成帯に属する含金石英脈の露頭がみられ、含クロム白雲母やクロム鉄鉱、含クロム苦土電気石の共出が特徴である。微量な鉱物として、自然金、自然蒼鉛、テルル蒼鉛鉱、ゲルスドルフ鉱、ルチル、燐酸塩鉱物(セリウムフローレンス石、セリウムモナズ石、イットリウムゼノタイム、ウェイランド石)、紅柱石などを確認した。石英脈の割れ目や空隙には直径2mm以下の半球状で鮮黄色のdukeiteがみられる。Dukeiteは2厚さμm以下の薄い葉片状結晶が半球状に集合すし微細な(2μm程度)菱面体結晶のwaylanditeを伴う。Dukeiteは2000年にブラジル産のものが初めて記載されたBi24Cr8O57(OH)6・3H2Oの組成を示す鉱物で本邦では初めての確認である。EPMAによる化学分析ではBi23.98 (Cr7.71Te0.30)Σ8.01O57(OH)6・3H2Oで微量のTeを含む。X線回折実験による主要回折値(d/I)は,7.67(10), 3.84(12), 3.77(14), 3.38(100), 2.69(31), 2.56(8), 2.18(16), 2.12(9)となり格子常数:a=15.070(3), c=15.366(4) (Å)をあたえる。共出するクロム鉄鉱や燐酸塩鉱物、ビスマス鉱物由来の二次鉱物と考える。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680521468800
  • NII論文ID
    130004601723
  • DOI
    10.14824/jakoka.2010.0.75.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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