グラファイト-六方晶ダイヤモンドの相転移メカニズム — グラファイトの結晶性と静水圧性の影響 —

  • 大藤 弘明
    愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター
  • 山下 智治
    愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Transformation mechanism of graphite to hexagonal diamond — Influence of graphite crystallinity and hydrostaticity —

説明

六方晶ダイヤモンドは,炭素の準安定多形として古くから知られ,隕石中や隕石衝突孔など,自然界においても産出が報告されている.これまでの高圧実験によって,結晶性の良いグラファイトを~18 GPa以上まで加圧すると,六方晶ダイヤへとマルテンサイト様プロセスにて相転移することが知られている.本研究では,相転移に伴う両相の格子間の共軸関係を詳しく検討し,相転移モデルを構築し,出発物質のグラファイトの結晶性と加圧時の静水圧性が相転移プロセスに及ぼす影響について考察を進めた.観察の結果,相転移前後でのグラファイト-六方晶ダイヤ間の共軸関係は,①Gr(001)// H-dia(100)と②Gr[001]// H-dia[001]の2タイプに分類されることが分かった.この相転移プロセスには,出発物質に用いるグラファイトの結晶性が強く影響し,逆に周囲の応力環境(静水圧性)はほとんど影響しないことが分かった.<br>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680521511936
  • NII論文ID
    130005468467
  • DOI
    10.14824/jakoka.2012.0_73
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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