山形県瀬見・最上地域の中期中新世ドレライト岩床群

書誌事項

タイトル別名
  • Middle Miocene dolerite sheets in the Semi-Mogami area,Yamagata Prefecture

説明

山形県瀬見・最上地域には中期中新世のドレライトが貫入している.最上地域には未分化なドレライト,瀬見地域には分化したドレライトが産出している.最上のドレライトの輝石は高いMg#(コアは72-86,リムは62-76)を持ち,Caに富む.またスピネルは高いCr#(58-78)を持ち,三価鉄に乏しい.瀬見のドレライトの輝石はピジョン輝石・普通輝石からなり,輝石のコアは低いMg#(~68)を持ち,Caにも乏しい.最上地域の輝石のリムと瀬見地域の輝石のコアは類似した組成を持つことより,瀬見と最上のドレライトは共通のマグマ由来といえるだろう.また中新世の未分化玄武岩である京都府の八鹿累層のピクライト質玄武岩は,輝石のMg#,Ca,Ti量,スピネルのCr#共に最上のドレライトに類似した組成を持つ.最上のマグマはCrに富んだスピネルの組成などによりマントルの高い程度の部分溶融によってはできたと考えられる.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680521666944
  • NII論文ID
    130004601653
  • DOI
    10.14824/jakoka.2010.0.244.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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