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MODY遺伝子
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- Iwasaki Naoko
- 東京女子医科大学糖尿病センター
Description
MODY (maturity onset diabetes of the young)は、1975年にTattersallとFajansにより、1) 25歳未満でNIDDMが診断され、2) 少なくとも3世代の遺伝歴があり、3) 同胞の約半数に糖尿病を認める、という3つの条件を満たす糖尿病として定義された。すなわち、常染色体性優性遺伝を示し、一種類の遺伝子の機能障害により若年で発症する糖尿病である。原因遺伝子は後述のように6種類同定されている。MODY1 (hepatocyte nuclear factor-4α:HNF-4α、MODY2 (glucokinase:GCK)、MODY3 (hepatocyte nuclear factor-1α:HNF-1α)、MODY4 (IPF-1:insulin promoter factor)、MODY5 (hepatocyte nuclear factor-β:HNF-1β)、MODY6 (neurogenic differentiation 1/ Beta 2:NeuroD/Beta2)である。 MODYの原因遺伝子は糖尿病の多発する大家系を用いた連鎖解析により決定されたが、6種類中、解糖系酵素であるGCK を除いた5種類はこれまでに糖代謝との関連が知られていなかった転写因子遺伝子群であった。当初はMODY遺伝子の糖代謝調節における役割は不明であり、生理学、分子生物学、薬理学あるいは形態学的な研究が積み重ねられてきた。これらの転写因子は相互に作用しながら最終的に膵b細胞の機能を障害し、インスリン分泌を低下させると考えられている。また、一般に転写因子の作用はpleiotropic(多面発現的)かつredundant(冗長的)であり、臓器の分化発生にも関与していることから、MODYでは高血糖以外にも腎泌尿器系の奇形や糖排泄閾値の低下など興味深い症状が随伴することも明らかにされてきた。さらに、ゲノム研究の最近の進歩により、MODY遺伝子は単に単一遺伝子による糖尿病の原因であるだけでなく、一般の2型糖尿病においても感受性遺伝子として作用していることが示された。最近のMODY遺伝子に関連した成績についてご報告する。
Journal
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- Advances in Diabetology
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Advances in Diabetology 39 (0), 105-105, 2005
THE JAPAN DIABETES SOCIETY
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680522918784
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- NII Article ID
- 130006952894
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed