CT撮影装置を用いた幼若ミニブタの体表面積の計測

書誌事項

タイトル別名
  • Measurement of body surface area in the juvenile miniature pig with computed tomography

説明

【背景及び目的】体表面積は、様々な生命科学領域において重要な役割を果たしている。医薬品開発においても、動物種による感受性の違いは、投与量を体表面積で補正することが可能とされている。体表面積はMeeh(1879)の式:体表面積(cm2)=k×体重(g)2/3によって推定値として求められる。kは体形を反映する定数であり、動物種毎に様々な値が報告されている。しかしながら、従来の体表面積測定法は、いずれも正確性、再現性ともに低いことが指摘されている。一方、CT撮影装置を用いて得られた連続断面画像の解析では、体表面積をより正確に計測することが可能である。そこで、我々はCT撮影装置を用いてミニブタ(NIBS)の体表面積を計測し、そこから得られたk値(8.01)を発表した。2012年4月に「小児用医薬品のための幼若動物を用いた非臨床試験のガイドライン」が発出され、幼若動物を用いた非臨床安全性試験の必要性が高まることが予想される。幼若動物であっても、実験動物として十分な大きさを有する幼若ミニブタの有用性が期待される。そこで、今回は幼若ミニブタの体表面積を計測し、k値を算出した。<br>【方法】13例の幼若ミニブタ(生後0~25日齢のNIBS)体重:278 g~3.2 kgを4列マルチスライスCT撮影装置(Alexion TSX-033A、東芝メディカルシステムズ株式会社)を用いて撮影した。得られた画像データを3D画像解析ソフト(高速三次元解析ソフトウェア:TRI-3D/VOL)を用いて、マーチングキューブス法に基づいて解析し、体表面積及びk値を算出した。<br>【結果】体表面積は386~1672 cm2となり、k=7.70~9.19(平均:8.58)が得られた。幼若ミニブタのk値は、これまで算出した3~20ヶ月齢のミニブタ(NIBS)のk値(8.01)と比較して高値であった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680523475584
  • NII論文ID
    130005260751
  • DOI
    10.14869/toxpt.43.1.0_p-227
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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