Study for retinal toxicity evaluation system using human-derived iPS cell

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  • ヒト由来iPS細胞を用いた網膜毒性評価系の検討

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哺乳類の網膜は、高度に分化した非再生性の組織であり、非臨床安全性試験において化学物質の暴露により網膜毒性が惹起された場合、その変化の多くは非可逆性であり、医薬品開発において開発が制限される因子となり得る。そのため、網膜毒性スクリーニングや網膜毒性機序解明のための高質なin vitro試験系の確立が望まれるが、現在汎用されているヒト網膜色素上皮由来の細胞株であるARPE-19は、その需要を完全に満たしているとは言い難い。今回我々はヒトiPS細胞由来網膜色素上皮細胞(hiPS-RPE)の分化誘導法及びそのプロファイリング法を導入・確立し、hiPS-RPEを用いたin vitro網膜毒性評価系の有用性を検討した。<br> まず、ヒトiPS細胞から分化誘導したhiPS-RPEについて、形態、マーカー遺伝子発現(qRT-PCR)、マーカー蛋白発現(免疫染色)、及び貪食能(pHrodoTM)を検討した。その結果、hiPS-RPEは生体のRPEと同様に敷石構造及び色素発現を示し,マーカー遺伝子及びマーカー蛋白の発現及び貪食能が確認され、ヒトiPS細胞から網膜色素上皮細胞への分化誘導が適切に行えていることが確認された。また、形態、マーカー遺伝子発現等において、hiPS-RPEはARPE-19よりも生体RPEに近いプロファイルを有する事が明らかとなった。本ポスター発表では、さらに網膜毒性が報告されている化合物に24h暴露した後の形態変化、細胞傷害性(培養液上清中LDH濃度測定)及び貪食能変化等を評価した結果を踏まえ、hiPS-RPEを用いたスクリーニング及び機序解明のためのin vitro網膜毒性評価系の可能性について紹介する。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680525415296
  • NII Article ID
    130005468670
  • DOI
    10.14869/toxpt.41.1.0_p-158
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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