Evaluation of implant site by freeze film method after implantation with bone filler in rabbit - Comparison with decalcification method -

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  • 骨充填材埋植した骨組織の凍結フィルム法による評価 -脱灰法との比較-

Abstract

医用材料等の骨内埋植による安全性評価には、試料と骨界面の組織障害性や新生骨形成といった組織反応を捉えることが重要である。炎症反応を含む組織傷害性は脱灰組織標本で評価可能であるが、骨の修復、骨新生は評価しにくいため、非脱灰樹脂包埋研磨標本を作製する必要がある。しかし、非脱灰研磨標本の作製には長期間を要し、専用の装置も必要となる。<br>今回、迅速診断に汎用されている非脱灰凍結フィルム法を応用し、歯科用人工骨充填材として使用されているβ-TCPをウサギの左右大腿骨骨顆部に埋植して、非脱灰法と脱灰法における骨形成過程を組織学的に比較し、非脱灰凍結フィルム法の有用性を調べた。局所の骨組織は、固定後、非脱灰凍結フィルム法(川本法)およびキレート剤による脱灰法により組織切片を作製した。非脱灰および脱灰標本による各組織切片は、通常のHE染色、類骨および石灰化骨を識別するビラヌエバ染色、軟骨基質を識別するサフラニンO染色および破骨細胞または骨芽細胞を識別するTRAP/ALP染色標本を作製し、組織学的に観察した。<br>その結果、非脱灰標本では埋植試料の形状が変化せずに残存していたが、脱灰標本では試料の消失による空洞化や色素の過染がみられた。また、脱灰標本で染色操作や評価が困難なビラヌエバ染色では、類骨と石灰化骨が識別され、サフラニンO染色では脱灰標本と同様に軟骨基質が明瞭に識別できた。一方、TRAP/ALP染色は脱灰標本のみ評価が可能であり、染色法や封入法等の課題が残された。<br>これらの結果から、非脱灰凍結フィルム法の応用により、医用材料等の骨内埋植による安全性試験において、埋植試料の分布や経時的な吸収または骨への置換ならびに骨新生を評価する上で有用であると考えられた。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680526674432
  • NII Article ID
    130005483498
  • DOI
    10.14869/toxpt.42.1.0_p-214
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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