色相・明度・彩度が相互に異なる色票の知覚される色差と測色上の色差との比較
書誌事項
- タイトル別名
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- Comparison of perceived colour-differences with colorimetric colour-differences of colour pairs having hue, value, and chroma differences mutually
説明
色を表す方法には、心理現象すなわち色知覚そのものを数値に置き換えて表す知覚量と、色知覚を生じさせる光の物理的性質に人間の視覚性の特性を考慮した重み付けをして定量的に表す測色量がある。<br> 国際照明委員会(CIE)では、1976年にL*a*b*均等色空間を勧告しているが、知覚量と測色量との対応で問題点を含んでいることが指摘されている。一方,1994年にTCI-29からCMCに比べ、L・C・Hへの細かな依存性を簡略化したCIE-94色差式が提案された。そして2000年にはCIE2000色差式が発表されている。またその他にも均等色空間についての研究がなされている中、東京理科大学池田研究室においてはNC-III C均等色空間が開発された。<br><br> 本研究ではCIEの色差に関するガイドラインに盛り込まれた5箇所の色域(5.0YR、5.0GY、5.0BG、5.0PB、5.0RP)を取り上げた。それぞれ色相(Hue)方向、明度(Value)方向、彩度(Chroma)方向の色票を用い、各種測色空間における測色上の色差と、知覚される色差との対応関係を検討した。その際、CIEの勧告する標準の光D65(昼光)と標準の光A(白熱電球の光)との2種類の照明光を用いることにした。<br> この結果、L*a*b*均等色空間、CIE-94色差式とCIE2000色差式などでは色域により対応関係に難がみられた。これに対しNC-III C均等色空間では全色域に対して、良好な視覚値と測色値の対応関係が得られることが確認された。
収録刊行物
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- 照明学会 全国大会講演論文集
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照明学会 全国大会講演論文集 37 (0), 103-103, 2004
一般社団法人 照明学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680526992896
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- NII論文ID
- 130006954178
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可