芳香族求核置換反応の速度決定因子について 一つのケーススタディ

書誌事項

タイトル別名
  • Rate controlling factors in aromatic nucleophilic reactions. A case study

説明

ベンゼンやシクロヘキサン等無極性溶媒中のアミン類による芳香族求核置換反応(SNAr反応) の実態について論究する。始めに、現在行われているアミン二量体による優先攻撃を伴う定常状態機構がなぜ真実を示さないかについて反応機構の要請を詳述し、特にNMR法による直接観測から、現行機構で要請されるシクロヘキサン中での二量体の存在が否定されることを述べるとともに、通常水素結合性錯体の解析に多用されるHildebrand 型解析を行う場合の注意点と、正しい解析法を述べる。ついで、ベンゼン中のH-1 NMR シフトの解析から、二量体の生成定数は0.018 mol-1</SUPdm<SUP>3弱と極めて小さく、溶液反応においてアニリン二量体が主攻撃種と成り得ないことを簡単な速度論的考察によって示す。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680530614272
  • NII論文ID
    130004646358
  • DOI
    10.11494/kisoyuki.55.0.26.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ