SN2反応におけるα効果の再考:α求核種は本当に反応を加速するか

書誌事項

タイトル別名
  • alpha-Effect in SN2 reactions revisited: Do alpha-nucleophiles accelerate SN2 reactions?

説明

求核中心の隣(α位)に非共有電子対を持つ原子を有する求核種(α求核種)がその塩基性から予想されるよりも高いSN2反応性を示す現象は、α効果として古くから知られている。α効果は溶液反応においてのみ観測される事から、溶媒効果が重要な役割を果たしていると推定されてきた。今回、12種類の求核種と RX(R = Me, Et, i-Pr; X = F, Cl)との反応の高精度理論計算によって、α効果の再検討を行った。その結果、α効果は気相でも存在すること、その大きさは遷移状態の早期−晩期性やdeformationエネルギーなど、遷移状態の性質によって支配されることを明らかにした。発表では、伝統的なα効果の実体について検証し、その本質について議論する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680532059264
  • NII論文ID
    130004645144
  • DOI
    10.11494/kisoyuki.18.0.47.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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