分子スピン量子コンピュータのモデル系・新規ビラジカルの設計と合成: ビスデュレン架橋による交換相互作用の制御と<I>g</I>-engineeringの検討

書誌事項

タイトル別名
  • Design and Synthesis of Novel Biradicals for Molecular-Spin Quantum Computers: Control of Exchange Interaction by a Bisdurene Bridge and a <I>g</I>-Engineering Approach

説明

開殻系有機分子は、その安定性の飛躍的な向上により合成有機化学から分子磁性へ、最近では量子コンピュータ/量子情報処理(QC/QIP)の領域にまで利用範囲を広げた。電子–電子スピン量子ビット系でのQCには、弱い交換相互作用と非等価なg-テンソル部位をもつ安定ビラジカルが必要である。我々は、ラジカル間の架橋部位としてほぼ直交したπ共役系をもつビスデュレンを用い、交換相互作用が極端に弱く、かつg-テンソルが非等価になるような安定ビラジカルを設計・合成した。本合成研究は、分子磁性研究において強い交換相互作用の実現を目指してきたアプローチとは全く異なる新たな設計指針に基づいており、今後の開殻系有機分子の研究に「量子と情報」という新たな方向性を与えるものである。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680532967680
  • NII論文ID
    130004645398
  • DOI
    10.11494/kisoyuki.2008.0.276.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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