上下差動送りミシンによるいせ込み縫製に関する研究

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • A study on easing by a bottom and variable top feed sewing machine.
  • -Relation between fabric property and seam shrinkage ratio-
  • -布地の性状と縫い縮み率の定量的関係-

抄録

目的 前報1)2)までに、上下差動送りミシンの布送り条件(差動比)および布地の物理的特性(布地の種類、布目角度)が、いせ込み効果に及ぼす影響を明らかにした。得られた1法1)を用いれば、4つの布目角度(45°、90°、135°、180°)の縫い縮み率の把握により、他の布目角度の縫い縮み率が精度よく推定が可能で、自動いせ込み縫製のデータとして利用可能であった。布地特性から各差動比の縫い縮み率の推定が可能であれば、自動いせ込み縫製はさらに利用しやすくなる。そこで本研究は、前報の2法1)を用いて、布地特性と各差動比の縫い縮み率との関係について詳細な検討を試みた。<BR> 実験 縫製には、工業用二重環縫い上下差動送りミシン(JUKI ASG-166)を用いた。縫製条件は前報2)と同様で、主送り量は一定とし差動比を4段階設定した。性状の異なる31種類の織物を使用し、それぞれ上記の4つの布目角度(45°、90°、135°、180°)の物性を測定した。設定した布目角度の試料は1枚ずつ縫製し、その後、縫い縮み率、ステッチ長さを測定するとともに、縫い目の外観の観察も行った。<BR> 結果 始めに、前報1)で得られた関係式1法、2法に、4つの布目角度の布物性値(B1、EM1×EM2)および縫い縮み率をそれぞれ代入し、すべての布目角度の物性および縫い縮み率の補間推定を行った。布地の物性と各差動比の縫い縮み率の定量的関係を解析し、両者の関係を詳細に検討した。測定した布地特性から、自動いせ込み縫製の差動比データを作成する方法を提案する。<BR> 参考文献 1) 青山,島崎:繊学誌,58,216~223(2002) 2) 青山,島崎:繊学誌,64,313~318(2008)

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680533673472
  • NII論文ID
    130006955067
  • DOI
    10.11428/kasei.62.0.108.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ