寝姿勢と体圧分布に関する研究

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タイトル別名
  • The study of sleeping body posture and distribution area of body pressure on the bed
  • 青年男女と高齢者男女の比較

抄録

目的  睡眠には寝具の影響が大きいが、仰臥位で少人数の検討が多い。しかし、青年男女では個人差はあるものの、仰臥位が約5割、側臥位が約4割程度出現しており、年齢や性別により仰臥位時の体圧分布に影響が認められている。そこで本研究では、典型的な4種の寝姿勢における体圧分布の特徴と、年齢・性別・体型による違いについて検討をおこなった。<BR> 方法 奈良女子大学の人工気候室で、スプリングマットレス上に体圧センサーマット(Verg Inc.FSA4.0:12.6:1cm2のセンサー32×32個.測定可能圧値0.00~100.00mmHg/個)を敷いて測定した。実験には枕を使用し、被験者が自然な体位をとることができるようにした。被験者は4種類の各寝姿勢につき3分間リラックスした状態での体圧を測定した。<BR> 結果・考察 (1)仰臥位では青年は全員が、高齢者は20人中15人が臀部で圧力が最大となり、他の5人は背部で最大となった。側臥位では肩部と臀部に強く圧力がかかり、腹部における圧力は青年は高齢者よりも小さかった。 (2)仰臥位と伏臥位ではセンシングエリア数は多いが、高い圧力が少なく、それに対し側臥位は接触する面積は小さいが高い圧力が多くかかっており、仰臥位と伏臥位がより体圧分散していた。 (3)高齢者の方が青年群より接触面積が大きく、体表面積あたりの面積でも、高齢者女性が大きかった。どの姿勢でも身体各部の寸法と体圧には関連があり、体重・BMI・胸囲・最小胴囲・腹厚・臀囲との相関が高かった。<BR> 以上、体圧と体型の間には関連が認められ、年齢、性別で異なった特徴があり、寝具には体型も考慮する必要があると考える。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680533782912
  • NII論文ID
    130006955205
  • DOI
    10.11428/kasei.62.0.154.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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