パイナップルに含まれるブロメライン酵素の活性抑制について

書誌事項

タイトル別名
  • Inactivation of bromelain in pineapple fruit

説明

<目的><BR> パイナップルに含まれるブロメラインはゼラチンを分解するため、ゼリーを作る際はパイナップルを加熱処理し、活性を抑制する必要がある。一方加熱処理は、パイナップルの色や香りを損ねる。そこで、生パイナップルの特性を活かしたゼラチンゼリーの作製を目指し、電子レンジによる加熱とアスコルビン酸処理および両者を組み合わせた酵素活性抑制の方法について検討した。<BR><方法><BR> 酵素活性はアゾカゼインを基質として比色法により測定した。酵素活性抑制物質の検索は、パイナップル果汁に、塩酸、アスコルビン酸、クエン酸、塩化カルシウム、カルシウム標準液、食塩等を添加し、活性を測定した。ゼリーは_丸1_パイナップル果汁ゼリー、_丸2_パイナップル切片入りゼリーを作製し、破断力・ゼリーからの浸出液を測定した。<BR><結果><BR> _丸1_加熱したパイナップル果肉の酵素活性とその内部温度には相関が認められた。_丸2_加熱処理は酵素活性抑制効果が高かったが、褐変や香りの変化を引き起こした。_丸3_アスコルビン酸処理は酵素活性を抑制するのに効果があった。_丸4_アスコルビン酸と電子レンジ加熱の併用により加熱時間を短縮できた。またパイナップル果汁の色の変化も抑制できた。_丸5_パイナップル果汁ゼリーでは、果汁にアスコルビン酸を添加しても破断力に大きな影響はなかった。<BR>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680533802752
  • NII論文ID
    130006955238
  • DOI
    10.11428/kasei.58.0.82.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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