ユニバーサルデザインに関する研究(6)

書誌事項

タイトル別名
  • A study of universal design vol.6
  • Visibility of a public rest room -Approach from a color-
  • 公共トイレの視認性―色彩からのアプローチ -

説明

目的前報では、公共トイレに関わる表示を主に形から検討したが、本報では色彩に注目し、ユニバーサルデザインに関しての問題点を探す。<BR>方法 2007年10月~2009年1月にかけて、研究メンバーが全国各地において公共トイレを視認性、使用性の視点から写真撮影し、その分析、評価を行った。<BR>結果トイレにたどり着くまでの誘導となる表示と、トイレの入り口にある表示に分けて検討した。誘導表示はトイレのみを記した場合と、他の施設設備と併記の場合があるが、トイレを示す記号としては、男女が中央線を挟んで並んで立っているピクトグラム、文字、それらの併用が見られる。その配色は、ピクトグラムの男女が同色であるものと男女で色分けされているものに大別できる。色覚正常者には女性のマークを赤系でしるしたピクトグラムは視認性が高いが、色覚異常者にとっては背景色によっては同化してしまい記号として認識すらできない場合もあるので、ユニバーサルデザインの観点からは問題である。トイレの入り口付近では男・女・多目的トイレ等、それぞれに表示があり、誘導表示に比較すると表示が大きいことも多く、多種多様である。ここでも記号や文字と背景との配色で誘導表示と同様の問題点を認めた。現在では多くの自治体でカラーユニバーサルデザインのガイドライン等の作成・配布などを行い、色覚に配慮するよう呼びかけており、その浸透が望まれるが、現状ではこのような結果を得た。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680534036736
  • NII論文ID
    130006955472
  • DOI
    10.11428/kasei.61.0.52.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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