家庭用食器洗い乾燥機用洗剤に関する研究 第2報

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on detergent for household automatic dishwasher(No2)

説明

【目的】 食器洗い乾燥機用洗剤は、90年代後半以降のハードの普及に伴い、市場が拡大している。この状況の中、消費者意識は、従来の洗浄性能に加え、洗浄後の食器の仕上がりの良さにも向けられている。本研究では、仕上がり性に優れた洗浄剤について、その効果を確認した。 【方法】 <モデル評価法> 食器に強制的に炭酸カルシウムを付着させたくもり汚れ、乾燥や熱変性により強固にした汚れ(デンプン汚れ、タンパク汚れ、茶渋汚れ)、油汚れ等に対する洗浄性能評価を市販の食器洗い乾燥機を用いて行った。 <一般家庭での評価>一般家庭の食器洗い乾燥機使用者に試験サンプルを提供し、2週間使用後にアンケートによる調査を行った。 【結果】  食器洗い乾燥機による洗浄では、水道水中のカルシウムと食器洗い乾燥機用洗剤に含まれる炭酸塩が反応することにより、炭酸カルシウムが生成し、食器に蓄積することがある。この汚れは、食器のくもりとして認識されているが、従来の洗剤では、落とし難い。そこで、カルシウム捕捉能に優れた各種キレート剤を配合した洗浄剤について、強制的に炭酸カルシウムを付着させたくもりグラスに対する洗浄能力を評価した。その結果、キレート剤配合による除去能力向上が確認できた。また、従来、漂白成分により洗浄していた茶渋汚れについては、キレート剤単独では十分な効果が得られなかったが、界面活性剤との併用により性能が向上することが確認でき、特にポリカルボン酸塩の効果が高いことを見出した。以上の知見を元に、ポリカルボン酸塩を用いた洗浄剤を一般家庭で評価した結果、仕上がり性に対して高い評価を得ることができた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680534057600
  • NII論文ID
    130006955498
  • DOI
    10.11428/kasei.61.0.67.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ